競りマスターへの道は険しく
マスターの称号なんてあるのかと思うぐらい難しいものです。
行くたびに何か気づきがあるのですが、
ちょっと簡単な競市の話。
味鉄の参加している黒毛和牛の競市では、
一般的に点数がすでにつけられています。
その格付で有名なものはA5とかA4といわれるものです。
実際にはもっと細かい点数が付けられており。
5点評価の中身は12点評価だったりします。
つまりA5(10)とかA5(8)とかがあるんですね。
参加の流れとしては
出品されている枝肉の一覧表をもらいます。
次に一覧表を見ながら枝肉を見て回ります。
チェック項目はいろいろありますが、
簡単なものはロースの姿ですね、断面を見て確認しています、
ほかにもいくつもの項目がありますが、
このあたりは企業秘密であったり各参加者の重点ポイントなど
違ってきています。
商売の業種によっても欲しい枝肉が変わってきています。
で、実際にセリが始まれば一頭一頭流れていくので
欲しい時に競りに参加します。
一発入札ではなく、競争相手がいれあ上がり続けます。
年始で有名なマグロのセリと同様ですね。
今回のお知らせポイントはセリ人の重要性です。
発句価格の値決めが重要なのです。
つまり、最初にどの価格からセリが始まるのかというものです、
このあたりの値決めにまた機微があるんですね。
同じ評価の枝肉でも発句価格が違うんです。
面白いと思いませんか、もちろん私たち買参人は発句価格は
低いほうが嬉しいです。
もちろん生産者としては発句価格は高いほうが嬉しいです。
最終的な価格がたかなくなる場合が多いからです。
で、セリ人がその発句価格をきめるのですが、
絶妙なんですよね。今日の競市は盛り上がって上がりそうだから
高めにスタートしよう、なんてのは序の口で
買参人を見ています、今日のセリにはどの業者さんが参加しているの
確認して、その買参人の人気が集まりそうな枝肉の発句価格は
高くでるんでるよね。悔しいけど素晴らしい。
私どもも自分たちとバッティングする業者さんはなんとなくわかります。
同じ日に参加すれば今日は高くなりそうだなとか。
味鉄は小さい会社ですので毎日何本もの枝肉を購入することはできませんが、
競市に参加してなんとか良いものを仕入れています。
美味しいお肉をお楽しみください。